
・診断士資格は転職に有利って本当?
・診断士資格があれば未経験の業界にも転職できるの?
このような悩みを解決していきます。
私自身も36才のとき、はじめてだらけの転職をしました。
読み終えたとき、診断士資格を転職場面でどのように活かせばいいかのか分かりますよ。
- 診断士資格があるだけで転職できるわけではない。
- 転職で求められるのは、資格ではなく仕事の実績。
- 診断士資格は、転職活動でプラスの要素になり得る。
本記事の執筆者


中小企業診断士の資格が転職に有利といわれる2つの理由





そもそも診断士資格が転職に有利っていわれるのはなんで?



大きく2つの理由がありますよ。
受験予備校のパンフレットやWebには「中小企業診断士の資格は転職に有利」と書いてある記事がたくさんあります。
診断士資格を取って転職を考えている人も多いかもしれませんね。
- 体系的な経営知識が身につく。
- ロジカルシンキングが身につく。
順に解説していきますね。
体系的な経営知識が身につく
診断士資格では、企業経営やビジネス全般に関する知識を体系的に学ぶことができる経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。
経営のスペシャリストとしての活躍を期待されていることから、企業より高い評価を得ていると考えられています。
ロジカルシンキングが身につく
1次試験がマークシート方式であるのに対し、2次試験は筆記・口述の観点から試験が実施されます。
2次試験では、より物事を論理的かつ多角的にとらえる力が求められるため、ビジネスで必須のロジカルシンキングを習得できるとされています。
実は中小企業診断士資格だけでは即転職に結びつかない2つの理由





診断士資格があれば転職成功もまちがいなしだね。



実は現実はそんなに甘くないですよ。



えっ?そうなの!?



巷で言われていることと現実の転職市場ではギャップがあるので要注意です。
耳の痛い話ですが「診断士資格があるから転職できる」という甘い考えは捨てる必要があります。
ここでは、診断士資格をもっているだけでは即転職に結びつかない理由を紹介します。
- 企業が求めているのは「資格」ではなく「即戦力」。
- 資格があるから実務ができるわけではない。
順に解説していきますね。
企業が求めているのは「資格」ではなく「即戦力」
- 資格がなくても知識も経験も豊富でバリバリ仕事をこなせる人。
- 資格があっても勉強したことを実践で活かせず経験もまったくない人。
あなたが企業の人事担当者ならば、どちらの人を採用したいですか?
おそらく後者の人ではないでしょうか。
企業が求めているのは「資格」ではなく「即戦力」。
採用担当者は、会社の業績に貢献し、会社をより良くしてくれる人材を求めているのです。
さらに、年代によって、企業があなたに求めるものは変わってきます。
- 20代・・ポテンシャル採用中心。
- 30代・・ポテンシャル+仕事での実績。
- 40代・・仕事での実績+マネジメント力。
若いうちは、診断士資格はあなたの転職や学びに対する姿勢の一つとして評価されやすいのは事実です。
しかし、年代が上がるにつれて、あなたに求められるハードルは高くなります。
診断士資格だけで転職を実現することはむずかしく、診断士資格に加え仕事での実績が必要になると認識しておきましょう。
企業が求めているものは「診断士資格」ではなく「仕事での実績や経験」。
資格があるから実務ができるわけではない
理論を理解していても実践でできるかは別物です。
- ゴルフの正しいスイングを知っているから良いスコアが出せるとはかぎらない。
- サッカーやバスケットボールでイメージ通りにプレイできるとはかぎらない。
診断士資格もまったく同じです。
- 経営知識を知っているから組織経営ができるわけではない。
- 会社法を知っているから取締役会や株主総会が運営できるわけではない。
「知っていること」と「できること」の間には大きな壁がある。
面談官が知りたいことは「実践」で活用できるかどうか。
- 実務では1次試験以上の知識を求められ、セオリー外の出来事に対応することが求められる。
- 2次試験以上に複雑な環境下での意思決定や企画の検討が求められる。
資格と実務はあくまでも別物。
世の中には、資格がなくても豊富で専門的な知識や経験をもっている人はたくさんいます。
面談官の立場からすれば、診断士資格の有無など関係なく、実践で活かせる知識や経験を兼ね備えた人材を採用したいと考えるはずですよね。
この点を勘違いしないように気をつける必要があります。
診断士資格は、あなたの知識や勉強習慣を証明する手段の一つにすぎない。
中小企業診断士資格が転職活動で力を発揮する3つの場面





じゃあ診断士の資格は転職に役立たないのかな、、



そんなことありません。実際に力を発揮する場面を紹介していきますよ。
診断士資格が転職に有利な理由が気になる方に向けて、その理由を3つ紹介していきます。
- 勉強習慣があることの証明になる。
- 面談のときに話題になる。
- 診断士仲間から情報や刺激をもらえる。
順に解説していきますね。
勉強習慣があることの証明になる
診断士資格は、膨大な範囲、多岐にわたった科目を勉強します。
そのため、診断士試験を知っている面談官からは、下記のような評価につながる可能性があります。
・勉強は「きらい」よりは「好き」。
・初めてのことも勉強に取り組める。
・忙しい中でも時間を見つけて勉強できる。
・コツコツ積重ねていく習慣を身につけている。
転職先の企業では、異業界の場合はもちろん同業界の場合でも勉強が求められます。
そもそも、社会人として成長を重ねていく上で勉強は欠かせませんよね。
診断士資格を持っていることで、面談官に「新しい分野や知らないことでも勉強を続けていけます」とアピールできますよ。



私は36才で、情報通信業界から教育業界とまったく異なる業界に転職しましたが、診断士資格のおかげで勉強や学びに対する姿勢をアピールできたことが大きかったです。
面談のときの話題になる
診断士資格は、ビジネスパーソンの間で人気のある資格です。
そのため、「診断士資格を持っている」「診断士にチャレンジしたことがある」面談官は、興味を持って話題を提供してくれる場合があります。
こんなときは、診断士資格に関するエピソードから、あなたの人柄や経験を伝えるチャンスです。
たとえば、受験勉強時代の経験からは以下のようなアピールができます。
・タイムマネジメントに対する工夫ができること。
・コツコツ物事に継続して取組むことができること。
・最後まであきらめずに粘り強く物事に取組めること。



私も面談中に診断士活動や診断士の受験生時代の話で盛り上がったことは多々ありました。面談の一つのネタにできることはとても大きいですよ。
診断士仲間から情報や刺激をもらえる
いざ転職したいと思ったとき、心理的な不安から転職に二の足を踏んでしまうケースは少なくありません。
なぜなら、転職は自分や家族の人生に大きな影響を与える一大イベントであるからです。
また、転職エージェントやWebサイトからの情報は良い面がフォーカスされることが多く、良いも悪いも含めた実態を知ることはむずかしいです。
社内で相談することもむずかしく、同じような境遇の人の話を聞く機会も少ないでしょう。
一方、診断士の資格取得者の中には、転職、起業した人もたくさんいるので、これらの実体験を聞くことができます。
・転職のイメージを膨らませることができる。
・「自分もできるかも」と一歩を踏み出す勇気が出てくる。
・転職の不安やデメリットばかりでなく、メリットにも目がいくようになる。



自社に関係ない外の組織の人であれば、遠慮なく自分の悩みを相談できる点も大きいですね。
中小企業診断士の資格は転職に間接的に役に立つ


- 診断士資格があるだけで転職できるわけではない。
- 転職で求められるのは、資格ではなく仕事の実績。
- 診断士資格は、転職活動でプラスの要素になり得る。



診断士資格の転職活動での実態が分かったよ。



資格はあなたの転職活動を手助けする一つのツールにすぎません。このことに注意してくださいね。
転職は、はじめて体験する人にとっては一大イベントです。
僕自身、転職するときは何度も何度も足踏みしていました。
しかし、いきなり大きな行動をとる必要はまったくありません。
- 転職に関する本やWebサイトをみる。
- 転職エージェントに登録してみる。
転職に興味があるけど不安から行動ができない人は、できることから小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

