
・得意科目で70点、80点を目指したい。
・得意科目で苦手科目をカバーしたい。
この記事では、このような戦略が有効化どうかを考えるため、次のことが書いてあります。
1次試験合格のためには、総点数のうち60%以上の得点確保が必要です。
1次試験全7科目のうち、誰もが得意/苦手科目はあるのではないでしょうか?
そのため、1次試験では、得意科目で苦手科目をカバーする勉強をする受験生が多いように思えます。
はたしてこの戦略は有効なのか?
「得意科目で得点を稼ぐことを前提にした戦略はとてもリスクが高い」というのが結論です。
- 本記事の結論
診断士1次試験で得意科目にたよった勉強が危険な理由は?





得意科目に頼った勉強が危険な理由はなんで?



「受験年度によって難易度が大きく変わる」からです。順に解説していきますね。
まずは診断士1次試験のここ10年間の科目別合格率を確認しましょう。


合格率が10%未満の場合を「赤色」、20%以上の場合を「青色」で示しています。
これより、1次試験には以下の特徴があることが分かります。
- いきなり易化、難化する。
- 受験年度ごとの合格率の差が激しい。
- すべての科目で同様の事象が発生している。
すなわち、難易度の高い受験年度に当たるのか低い受験年度に当たるのかは「運」によるところが大きいと言えます。
難易度の低い受験年度に当たった場合は、得意科目で70点、80点稼ぐことが期待できるでしょう。
しかし、難易度の高い受験年度に当たった場合は、得意科目であったとしても70点、80点取るどころか、合格水準の60点を取ることすらできない可能性もあります。
難問が出題される場合は以下の2点である場合が多いからです。
- 真っ当な論点であるが、とことん難易度の高い難問。
- 10年に1回しか出題されないようなマニアックな問題。
これらの問題は、いかに得意科目であったとしても対応することはむずかしい場合がほとんど。
そのため、得意科目であっても点数を伸ばすことが難しくなることがあるのです。
難易度が高い受験年度の問題は、得意科目でも60点が確保できない場合がある事実に注意。
診断士1次試験は得意科目でも60点取れればOKの気持ちで





それなら得意科目はどうやって考えたらいいのかな?



得意科目で60点以上取れればOKくらいの気持ちで臨むことが大切です。
もちろん得意科目である程度点数を稼ぐことを意識した勉強は必要です。
しかし、得意科目で70点、80点と高得点を取ることを前提とした戦略を立ててしまうと、難易度の高い受験年度に当たった場合、一気にその戦略が崩れ去ってしまうので注意が必要です。
気持ちの面でもかなりのダメージを受けてしまいます。
そのため、得意科目は受験年度の難易度に関わらず60点を目指すことを前提に考えておいた方が無難でしょう。
その上で問題が易しい受験年度に当たった場合は、運がよかったくらいの気持ちでいた方がよいです。
得意科目は、最低60点、70点取れれば運がよかったくらいの気持ちでとらえることが安全。
診断士1次試験は得意科目だけでなく全7科目とも60点を目指す気持ちで


受験年度の難易度のブレからも分かるように、得意科目だけにたよった勉強はとても危険です。
このブレに対応するためには、一見大変かもしれませんが、全教科で60点を目指す勉強が一番安全で近道となります。
苦手科目で60点を目指す勉強をすることは大変かもしれませんが、結果として1次試験合格の確率をグッと高めることにつながりますよ。
- 本記事の結論
最後までお読みいただき、ありがとうございました。